スピーチ研修とは？カリキュラムや効果、研修会社の選び方をご紹介

結論から伝えるPREP法、発声・滑舌、ジェスチャーなどの非言語スキルで「人を動かす話し方」を習得。KEE’Sのプロ講師による実践演習と個別フィードバックで、緊張を克服し、短期間で成果を出す研修会社の選び方を解説します。

1．はじめに
2．スピーチ研修とは？ビジネスシーンで求められる背景
3．スピーチ研修の主な目的とメリット
4．スピーチ研修で学ぶ具体的な内容（カリキュラム例）
5．失敗しないスピーチ研修会社の選び方
6．まとめ：KEE’Sのスピーチ研修について

はじめに

ビジネスの現場では、セミナーやイベントでの登壇、社内外へのプレゼンテーション、営業活動での提案説明、さらには部下への指示や業務連絡など、日々さまざまな場面において「スピーチ力」が求められます。組織に属する以上、様々な人と関わりながら業務を進めることは避けられませんし、コミュニケーションを通じた意思疎通は、業種や役職にかかわらず欠かせない要素です。
しかし実際には、「話す」ことに対して苦手意識を持つ方は少なくありません。
その理由の一つに、学校教育や新入社員研修などで体系的にスピーチやプレゼンテーションのスキルを学ぶ機会がほとんど存在しないことが挙げられます。多くの人は我流の話し方で日々の業務に臨んでおり、「なんとなく伝えているつもりでも相手の反応が薄い」「話が長くなると言われる」「聞き手を引き込むことができない」「緊張で早口になってしまう」など、課題を抱えがちです。

こうした悩みを解消し、ビジネスに必要な話し方を体系的に学べる場として注目されているのが「スピーチ研修」です。本コラムでは、スピーチ研修の概要、目的とメリット、具体的なカリキュラム、そして研修会社の選び方のポイントまでを詳しく解説いたします。研修を導入しようと検討されている企業ご担当者様や、個人として話し方を磨きたい方にもご活用いただける内容です。

スピーチ研修とは？ビジネスシーンで求められる背景

スピーチ研修とは、人前で話す際に求められる「伝わりやすさ」「説得力」「人を動かす力」を習得するための専門的な研修です。単に滑舌を良くする、声を大きく出すといったテクニックの習得にとどまらず、「聞き手は何を求めているのか」「どのように話せば理解され、納得されるのか」といった、コミュニケーションの本質に基づくスキルを身につけられる点が大きな特徴です。

■スピーチは「話し方」ではなく“目的達成のためのコミュニケーション”

スピーチは「ただ話すこと」ではありません。

• 聞き手に理解してもらう
• 納得してもらう
• 行動してもらう

この3つを達成するための、重要なコミュニケーション手段です。そのためには、「結論の整理」「情報の取捨選択」「話の構成」「表現技術」といった多面的な力が求められます。

■なぜ現代のビジネスでスピーチ力が必須なのか？

近年、スピーチ力の重要性はさらに高まっています。その背景には次の変化があります。

• リモートワークの普及
オンライン会議では対面より表情や雰囲気が伝わりにくく、声の出し方・話の構成力・タイムマネジメントが成果を左右します。

• リーダーシップの変化
トップダウン型のリーダーシップから、リーダーには、ビジョンを“語り”、メンバーの理解と共感を引き出す力が求められるようになりました。

• 情報量の増加と時間の制約
現代では長時間労働よりも、ライフワークバランスを重視した効率的な働き方が重視されます。当然、そうなってくると多くの情報を効率よく伝える必要があるため、「短く、わかりやすく、伝える」力が必須です。

• 多様なステークホルダーとのコミュニケーション
時代を問わず、部署、職種、立場が異なる相手と協働する際、言葉で橋渡しを行う能力が欠かせません。しかし、現代では企業の利益追求だけでなく、環境問題や社会問題への対応、SDGsの浸透など、企業が配慮すべき対象が広範化したため、ステークホルダーも昔と比較し増加しているのです。

スピーチ研修は、こうしたビジネス環境の変化に対応し、組織全体のコミュニケーション力を底上げするための効果的なソリューションとなっています。

スピーチ研修の主な目的とメリット

スピーチ研修では、多角的なスキルを習得することで、実務での成果向上につながる確かな効果が期待できます。企業研修として導入した際にも、即効性の高い成果が期待できる点が特徴です。

【目的1】論理的な構成力と要約力の強化

聞き手にとって理解しやすい話には、必ず“論理的な型”があります。研修では、

• 結論を先に伝える
• 理由を分かりやすく整理する
• 具体例で理解を深める
• 最後にもう一度結論を提示する

など、ビジネスの現場で役立つ基本構成の習得を行います。
これにより、営業提案、会議報告、プロジェクト説明、1on1など、あらゆる場面で「話がわかりやすくなった」と高く評価されるようになります。

【目的2】聞き手を引き込む表現力の習得

スピーチには、言葉以外の要素も大きく影響します。声の出し方、抑揚のつけ方、間の取り方、ジェスチャー、表情、視線などの非言語スキルは、話の説得力を大幅に高めます。研修では、プロ講師による発声訓練や表現指導により、聞き手が自然と集中し、理解しやすくなる話し方を習得します。

【目的3】緊張の克服と自信の構築

人前に立つと緊張してしまうのは、ごく自然な反応です。研修では、緊張のメカニズムを理解し、呼吸法や準備の仕方、マインドセットを学ぶことで、安定した心の状態で話せるようになります。成功体験を積み重ねることで「自分でもできる」という確信が芽生え、重要な場面でも堂々と話せるようになります。

スピーチ研修で学ぶ具体的な内容（カリキュラム例）

スピーチ研修は、基礎から応用まで段階的にスキルを高められるようカリキュラムが構成されています。以下は代表的な内容例です。

■研修における事前準備とテーマ設定

スピーチ研修の効果を最大化するためには、「何を話すか」以上に「どのような話し方を身につけたいのか」を明確にする事前準備が欠かせません。研修では、単に原稿を作るのではなく、受講者自身の課題や理想の話し方を整理し、目指すべきコミュニケーションスタイルを定義するプロセスを重視します。
たとえば、

• 論理的に簡潔に話せるようになりたいのか
• 相手を動かす熱意や表現力を強化したいのか
• 落ち着いて自信のある印象を与えたいのか
• 相手の理解度に合わせた柔軟な話し方を習得したいのか

といった観点から、現状のスキルを棚卸しし、研修で目指すゴールを設定します。
さらに、受講者が直面しているビジネス課題や業務の特徴を踏まえ、「どのような場面で」「どんな聞き手に対して」「どのような影響を与えられる話し方が必要か」を明確にします。
このプロセスにより、研修中の演習やフィードバックがより的確になり、“自分らしく、説得力のある話し方”の確立につながります。

■スピーチ構成の型（PREP法・SDS法など）の理解と実践

結論から述べるPREP法、要点を前後に置くSDS法など、ビジネスで即使える構成法を学びます。これにより、どのようなスピーチにも応用できる「型の引き出し」を増やし、場面に応じて最適な話し方を選択できるようになります。

■発声・滑舌トレーニング

良いスピーチは「聞き取りやすい声」から始まります。声量、抑揚、リズム、滑舌など専門的なトレーニングを行い、聞き手が安心して耳を傾けられる声をつくります。ここで説得力や相手の記憶に残る話し方という要素も醸成されます。

■非言語コミュニケーションの強化

• 視線の送り方
• 姿勢
• ジェスチャー
• 表情管理
など、伝わりやすさを左右する非言語スキルを実践的に習得します。

■ロールプレイ・実践演習・質疑応答

実際にスピーチを行い、講師や参加者からフィードバックを受けることで、短期間で大きな成長を実現します。質問への対応力や、即興での説明力を高めるトレーニングも含まれます。