上司に解かりやすい報告・プレゼンをしたい
忙しい上司への報告の際、焦って内容をうまく伝えられないでいると「何が言いたいのかわからない」「無駄な話が多い」と怒られたことがある方もいるのではないでしょうか。
この様な問題を解決するためには「5分で整理し、30秒で伝える」ロジカルシンキングを行うことが重要なポイントです。
上司にわかりやすい報告・プレゼンを行うために必要な方法をご紹介します。
1.与えられているすべての情報を挙げ、整理する
まず、情報を整理することから始めます。
下の例題のように、情報がたくさんあり、結論を導き出さないといけない場合は表をつくると、整理しやすいでしょう。
条件から取り出せる要素は「価格」「故障」「仕様」「待機電力」「デザイン・軽さ」「取引先」。
そこに、A社、B社、C社の内容をそれぞれに書き込んでみましょう。
この時点で「B社製品がいい」という結論が一目瞭然なのがおわかりでしょうか。「デザイン・軽さ」はA社が「◎」ですが、
「実務には関係ない」とありますので、「考慮にいれるべきではない」と判断できます。
〈例題〉
あなたの会社が新たなパソコンを購入することになり、A社、B社、C社からの売り込みがきています。
次に挙げる条件を考慮し、どのメーカーのパソコンを購入すべきか、あなたなりの結論を、
理由を交えて、30秒ほどで上司に報告してください。(考える時間/5分以内)
〈条件〉
①価格は、A社のものはB社に比べ1万円安く、C社のものはB社に比べ2万円高い。
②故障のリスクはA社製がもっとも高い。
③我が社の実務に適しているのは、A社とB社の仕様である。
④待機電力消費率はA社、C社が高く、B社は低い。
⑤デザインや軽さの面でいえば、A社がもっとも良いが、実務には関係がない。
⑥仕事上、取引があるのはB社とC社で、A社はない。
2.結論に至った理由を整理する
次に「B社製品がいい」という結論に至った理由を整理します。
人間の脳の構造上、挙げる理由は3つ以内。それ以上になると、
覚えづらく、脳が考えるのを放棄してしまう可能性があるのです。
わかりやすく、コンパクトに報告するためには、理由をただ羅列するのではなく、
3つ以内にグルーピングする作業が必要です。
この場合は、
理由①製品の性能について
理由②コスト面について
理由③その他の理由
となります。
「仕様」と「故障」は「性能」としてグルーピング、「価格」と「待機電力」は「コスト」としてグルーピングしました。
グルーピングする際はきちんと〈グループ名〉をつけること。衣装を整理するとき、ボックスに「冬物」「インナー類」などとタグをつけておくと、
何が入っているかわかりやすいですよね。それと同じように〈グループ名〉をつけておくと情報が整理しやすく、第三者に話すときにもわかりやすいのです。
グルーピングにもれた「デザイン・軽さ」は、先にも述べましたがわざわざ上司に報告しなくてもいいこと。そういう無駄を省くのも整理の一環です。
3.まとめ
こうしたロジカルシンキングの結果、たどり着いたのが下記の模範解答になります。
「たった5分で、これだけの情報を整理し、しかも30秒で伝えるのは無理!」と思ったかもしれません。
でも、ロジカルシンキングという論理的な思考ルールに基づいて考えれば、
誰でも短時間でまとまった話ができるようになるのです。
〈模範解答〉
購入すべきはB社製であると考えます。理由は3つです。
性能面、コスト面、その他の理由として、ご説明します。
・1つ目の性能面ですが、我が社の実務に適した仕様であり、故障が少ないこと。
・2つ目のコスト面では、価格も3社のなかでは平均的で、待機電力も低く抑えられること。
・3つ目、その他の理由として、我が社の取引先でもあること、が挙げられます。
よって、購入すべきはB社製であると考えます。
KEE’Sの企業研修
関連コラム
- オンライン商談の進め方~スムーズに進行し成果につなげる方法とは~
- オンライン商談でのアイスブレイク~対面との違いや活用術を紹介~
- オンライン商談での話し方の鉄則とは?~発声、発音から間の取り方まで~
- 【オンライン商談のマナー】外せない4つのポイントとは?
- オンライン商談で好印象を与える自己紹介のポイントは?
- オンライン商談でよくあるコミュニケーションの課題3点とその解決方法
- 印象に残る新入社員へのあいさつの3つのポイント
- オンライン商談の成約率を高める3つのテクニックとは?
- 成功につながるオンライン商談の流れ・ポイントとは?
- 受注率に差が出るオンライン商談のコツ
- 誤解を防ぐ話し方はオンラインの鉄則
- 間をとることで大事な言葉を印象づけ、聞き手の理解も助けることができる
- オンライン会議での誤解や認識のズレを防ぐのに役立つ!ロジカルなヒアリングとは?
- 聞き手を飽きさせない表現テクニックを身につけよう
- オンラインではテンション3倍を心がける
- 微笑みレベルでは無表情に近い!?オンラインの落とし穴
- オンライン会議ではファシリテーションスキルが求められる
- オンラインプレゼンでは視覚的要素と聴覚的要素の相乗効果を狙う
- オンラインでも聞き間違いされない発音の方法とは
- オンラインで説得力を出す目線の配り方とは