接遇研修とは?
企業ブランディングを高める秘訣をご紹介
社内の人材育成に欠かせない、研修。業務に必要なスキルを習得するものから、働く個人のキャリア意識を醸成するものまで、その種類は様々です。研修の中でも多くの企業が実施しているもののひとつが「ビジネスマナー研修」でしょう。社会人にふさわしい振る舞いはどのような職種であっても求められるため、新卒採用者を対象に実施する企業が多いようです。しかし、ビジネスマナー研修は社会人として最低限必要なスキルを身につけるもの。コロナで人と会う機会が制限され、一期一会の価値が高まっている今、ビジネスマナーから一歩進んだ「接遇研修」を取り入れてみませんか。
1.接遇研修とは
「接遇」とは、お客様をもてなす気持ちを形にしたもの。お客様が必要なサービスを提供する「接客」にとどまらず、相手に応じたよりきめ細やかな対応をすることで、相手と心を通わせ信頼関係を結びます。顧客ニーズが多様化する中、最近では CS(Customer Satisfaction 顧客満足度)や CD(Customer Delight 顧客感動)に注力する企業も多く、接遇研修の必要性は高まっています。
しかし「満足」や「感動」といった目に見えない価値を提供するには、具体的にどのようなポイントが必要でしょうか。ここからは、業種業界に関係なく接遇を極めるための 3 つのステップを順番にお伝えしましょう。
2.接遇を極める3つのステップ
・ステップ1【第一印象】まずは警戒心を解いてもらうことから
人は、初めて出会う相手には少なからず警戒心を抱いています。これは、目の前の相手が自分にとって安全かどうかを確かめる、いわば人間の本能とも言える反応。
そこで大切なものが、第一印象です。第一印象は出会って最初の 5秒程度で決まり、かつ、その後長期にわたりそのイメージが定着するとも言われています。一般的に第一印象を決めるものは、表情・服装・仕草といった視覚的な要素、さらに声や話し方といった聴覚的な要素です。
そこでビジネスマナーでは、基本的な身だしなみや挨拶の言葉、笑顔が求められますが、接遇はそれだけではありません。例えば笑顔ひとつとっても、いかにも作ったような不自然な笑顔は、逆に警戒心を与えてしまうもの。口角を少しあげた上で柔らかな目線を送ることで、会話をする前から安心を感じてもらうことができます。加えて、声のトーンにも配慮しましょう。いつもより少し高めの声は、初対面の相手に明るさやエネルギーを届けることができ、「何かいいことがありそうだ。」という前向きな印象に繋がります。このように、表情や声のトーンを相手に応じて適切に使い分けられることがポイントです。
そしてそのためには、自分が日頃どんな表情をしているか第三者にチェックしてもらう、挨拶の声が豊かに響くように発声練習をするなども効果的です。
・ステップ 2【傾聴力】お客様自身も知らない真のニーズを引き出すために
第一印象を通過したら、次は会話です。「話し上手は聞き上手」という言葉をご存じでしょうか。会話が始まったらお客様に様々なご提案をしたい、話したい気持ちをグッとこらえて、まずは「きく」に徹してみましょう。
日本語の「きく」には、聞く、訊く、聴く、などいくつかの漢字があります。接遇で大切にしたいのが「聴く」。この字には、「目」「耳」「心」という漢字が含まれています。つまり、“お客様の「目」を見ながら自らの「心」を寄せて、話しに「耳」を傾けること”とイメージしてみて下さい。人は、自分の話しを親身に聴いてくれる人を信頼したいと感じます。
また、話すことで頭の中が整理され、話し手、つまりお客様自らも気づいていなかったニーズに気づくこともあるのです。このように「聴く」ことは接遇の中でも非常に重要なポイントです。
相手の話しを聴く際には、表情や頷きといった非言語コミュニケーションも忘れずに。マスクをする中で表情筋を使う機会が減り、笑顔が堅くなっているという自覚のある方は特に意識を。表情筋は1日5分でも、毎日トレーニングすることで鍛えられ、柔軟に動くようになります。
さて、「聴く」と言っても、ただ黙って頷くだけでは、話している相手が不安になるもの。そこで、相手の話しを受けとめ、共感したことを伝えるための「あいづち」の言葉を適度にはさみましょう。「そうなんですか?それは知りませんでした。」という関心、「それは嬉しいですね。」という感動など、短い言葉で聴き手の思いを表現しましょう。また、相手のペースに波長を合わせる「ペーシング」、相手の使った言葉を繰り返す「リフレイン」のテクニックなどを使うことで、さらに多くの会話がうまれるきっかけとなります。
・ステップ 3【会話力】長いお付き合いを期待させる信頼関係の構築
お客様の話しをしっかり聴いたら、さぁいよいよ最後のステップ。会話を深め、お客様が求めているものをご提案しましょう。お客様が、ステップ2の【傾聴力】でしっかり聴いてもらえたと感じていたら、次はあなたの話しにも耳を傾けてくれるはず。ここで重要になるのが、会話を繋げる力です。中でも丁寧な「質問」によりお客様の答えを導く会話は接遇に欠かせないものです。
わたしたちは、自ら決めたことを強く印象に残し、その後もその選択を大切にする傾向があります。つまりここでも、ただ一方的に提案することは NG。お客様が「買わされた」と思うのではなく、「いい提案をしてもらった」という思いの結果として購買につながることがゴール。「質問」することで、お客様が自ら答えにたどりつけたと感じられるような会話の流れを意識しましょう。
購買行動に繋がった後も、クロージングは丁寧に。貴重な時間を割いていただいたことへの感謝、今後可能な対応についてのご案内などで、これからの長いお付き合いの始まりを予感させる、ポジティブなクロージングを目指しましょう。
3.KEE’S の接遇研修ご紹介
いかがでしたか。今回ご紹介した接遇コミュニケーションのポイント、実はこれらは全て、不特定多数の視聴者に情報を届けるアナウンサーにとっても必要不可欠なもの。アナウンサーも日々、そのスキルを磨き続けています。
KEE’S の接遇研修は貴社の課題に応じた研修内容で、明日から使える具体的なスキルを身につけることができます。ご興味のある方は是非、下記リンクより研修詳細をご覧ください。
KEE’Sの企業研修
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