コールセンターの話し方のコツは?顧客満足度を高める対応力もご紹介
コールセンターと言えば、企業の顔とも言える大切な業務を担う部署。直接顔を合わせず声だけでやり取りするため、確かなスキルが求められる仕事でもあります。コールセンターの言葉づかいによってお客様の満足度や会社の印象が変わることもありますし、クレーム対応の場合はコールセンターの話し方次第でその結果が大きく左右されることも。
話し方のコツと対応力を身につけ、さすがと言われるコールセンターを目指しませんか。
正しい言葉づかいを身につける
まず意識したいのは正しい言葉づかい。企業の顔であるコールセンターにとって、第一印象とも言える重要なポイントです。
例えば普段、商談で初対面の相手に会う場面を想像してみて下さい。もし相手が商談にふさわしくない服装で現れたら、あなたはどう感じるでしょうか。商談に入る前にそのことが気になり、これから実りのある会話ができるか不安になりますよね。自社は商談相手として対等に扱われていないのか、と不快に感じる人もいるかもしれません。コールセンターも同様です。顧客にとってコールセンターの言葉づかいは、その企業への信頼にも繋がるもの。言葉づかいに気になる箇所があると、内容が頭に入って来ないことすらあります。言葉づかいについてのポイントを3点ご紹介します。
1.正しい敬語や言い回しを知っておく
普段何気なく使っている言葉や言い回しが正しいかどうか、改めて確認しましょう。実は間違えたまま覚えていることもよくあります。
例えば相手の名前を知りたい時。「お名前を頂戴できますか」これは丁寧な言い方のようですが、間違いです。「頂戴」は「もらう」の謙譲語ですし、名前は相手からもらうものではありません。「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」「恐れ入りますが、お名前を教えていただけますか?」等が正しい言葉づかいです。似たような言い回しに「○○はお休みをいただいております」という表現もありますが、やはり、休みは「もらう」ものではありません。「○○は休みをとっております」これで十分です。正しい敬語や言い回しを確認し、それらをスムーズに使えるようにしておきましょう。
2.省略した言葉や専門用語を使わない
コールセンターを利用する顧客の背景は様々です。幅広い年代であることはもちろん、普段の生活スタイルや興味の範囲も異なります。情報源がテレビかインターネットかによっても、知っている言葉が違ってくるでしょう。流行っていて、すでによく知られているだろうと省略した言葉を使うことは厳禁です。また、難しい専門用語を使う必要もありません。誰が聞いてもわかりやすく、無理なく話しの内容を理解できる言葉を選びましょう。
3.日常会話のワンランク上を目指す
相手への気づかいや敬意を言葉で表しましょう。例えば、会話の中にクッション言葉を取り入れるとよいでしょう。クッション言葉とは、そのまま伝えるときつい印象や不快感を与えてしまう恐れがある場合に、前置きとして使用する短い言葉です。「恐れ入りますが」「さし支えなければ」「お手数をおかけしますが」等は使う場面が多いクッション言葉です。
ただ日常会話で使わない言葉は、いざという時にも出にくいもの。スムーズに言えるように、普段から練習しておくといいですね。
印象良い話し方
次に、印象の良い話し方について考えてみましょう。印象の良さは、実は様々な要素から成り立っています。わかりやすく、1本の大きな木に例えて解説します。
1.木の幹
印象の良い話し方の土台、「木の幹」となるのは「呼吸」です。と言うと、意外に感じる方もいるでしょうか。深い呼吸に支えられた声は、聞いていて心地よく疲れません。また、発声が安定している声は、聞き手に安心や信頼を感じさせます。腹式呼吸は誰もが習得できるスキルです。毎日わずかな時間でも構いません、継続してトレーニングをすることが大切です。
2.葉
深い呼吸を手に入れたら、そこに言葉を乗せていきます。次は正しく伝わることに意識を向けましょう。これが木に例えると「葉っぱ」の部分、「滑舌」です。滑舌が曖昧な話し方は内容が伝わりづらく、聞き手にとって大きなストレスとなります。滑舌も、腹式呼吸同様にトレーニングで鍛えることが可能です。ポイントは、唇や舌の使い方。
日本語は母音と子音から成り立っており、これらを意識しながら文章を読む、早口言葉を練習するなどがよいでしょう。
3.花
深い呼吸で滑舌よく話すことを習得したら、いよいよ木の「花」の部分、ひとりひとりの顧客に応じた「表現力」です。例えば話すスピード。顧客のペースに合わせたはやさで話すことが基本ですが、重要なポイントや最も伝えたい箇所はゆっくりと強調する表現が必要です。
また、声のトーンも大切。電話の第一声は普段の地声より少し高めのトーンで明るさやエネルギーを届けましょう。逆に複雑な説明をする際は少し低めのトーンにすることで、相手が内容を理解しやすくなります。その他、間の取り方や、声のボリュームを調整することも表現のひとつ。アナウンサーも、テレビのニュースを読む際には様々なテクニックを駆使し、表現しています。是非、参考にしてみてください。
顧客満足度を高めるオペレーターの対応力
最後は、対応力について。マニュアル通りではなく、いかに臨機応変な対応ができるか、これこそプロフェッショナルとしてのスキルが問われるところ。そのポイントは次の3点です。
1.端的でわかりやすい説明を心がける
電話は相手の理解度がわからないもの。資料を見せる、文字や図を書く等で共通認識を図ることもできません。説明は端的にわかりやすく、が基本です。伝わっているか確信が持てない場合も、言葉にして確認することが大切です。会話をしながら相手の理解を探りましょう。
2.ポジティブな言葉づかいをする
人の感情や行動は、言葉ひとつで左右されるもの。言葉には先導する力があります。オペレーターがポジティブな言葉を使えば顧客は前向きに検討し、ネガティブな言葉を使えば否定的な側面を思い浮かべるでしょう。例えば「できません」の代わりに「○○なら可能ですがいかがでしょうか」と伝える、「わかりません」ではなく「△△について正確な情報をお伝えしたいので、お時間をいただけますか」と言い換えるだけで、顧客の印象は良い方向に変わります。
3.共にニーズを掘り下げる
顧客からの質問に一問一答で応じるだけの仕事は、AIでも可能です。オペレーターの真の役割は、顧客の描くイメージや求めるものを整理することで要望に応じた提案をすること。そのためには、多角的な質問で会話を膨らませ、顧客のニーズを掘り下げましょう。
いつ、どこで、何を、なぜといった質問から顧客の背景やきっかけを探ることが求められます。こういったやり取りは一見時間と手間がかかるように思われますが、コミュニケーションを深めた相手とは長いお付き合いになり、結果的に企業のファンになってくれる可能性も高くなります。
まとめ
今回のコラムは、コールセンターの話し方と対応についてご説明しました。KEE’S ではコールセンター研修をご用意しています。
貴社の課題に沿ったプログラムと実践的なメニューで、コールセンターに必要なスキルを習得していただけます。興味のある方は是非、お問い合わせ下さい。
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