印象が変わる!電話対応の話し方のコツとは?
メールやチャットでのコミュニケーションが主流となっている今、若い世代を中心に「電話対応が苦手」という人が増えています。しかし、コツを覚えてしまえば、電話対応は難しくはありません。今回は、基本的な電話対応のマナーや、印象が良くなる電話での話し方についてお伝えします。
社会人は知っておくべき!ビジネスにおける電話対応のマナー
■電話を取る前の準備
電話は、いつかかってくるか予想がつきません。そのため、いつ電話がかかってきてもいいように、あらかじめ準備をしておく必要があります。電話の近くにメモ用紙と筆記用具を置いておき、すぐにメモを取れるようにしておきましょう。また、保留や転送機能の使い方を確認しておくと、いざ使う時に慌てることがありません。
■電話対応の流れ
ここからは、電話対応の流れをご紹介します。「新人研修で習った気がする」という方も、改めて確認しておいてください。
1.受話器を取る
電話が鳴ったら「3コール以内」に出るのが一般的なマナーです。会社や部署によってルールが決まっている場合もあるので、確認しておきましょう。相手を待たせてしまわないためにも、早めに出ることを心がけてください。
もし3コールを超えてしまった場合「お待たせいたしました」という言葉を添えましょう。
2.会社名と名前を名乗る
「お電話ありがとうございます。〇〇株式会社の△△(自分の名前)でございます」
というのが一般的です。
なお、朝の時間帯(午前10時半以前)の場合「おはようございます」といっても構いません。
3.相手の社名や名前を確認する
相手が名乗った社名や名前を復唱し、確認するようにしましょう。
(例)「いつもお世話になっております。××株式会社の□□様ですね」
メモを取りながら復唱すると、間違えたり、忘れたりする心配がありません。
もし聞き取れなかった場合は、「申し訳ございません。お電話が遠いようなので、もう一度、お名前をおっしゃっていただけますか?」と聞くようにしましょう。
4.(自分で答えられる内容だった場合)問い合わせの内容に答える
あなたが自分で答えられる内容を聞かれた場合は、責任をもって答えましょう。その際も「~~についてのお問い合わせですね」など、復唱すると丁寧です。
5.(社内の誰かに取り次ぎが必要な場合)電話を保留にして取り次ぐ
相手から「◇◇さんいらっしゃいますか?」と言われた場合、「◇◇でございますね。少々お待ちください」と、必ずその者の名前を復唱した上で取り次ぎましょう。同じ名字の人が複数いる場合、下の名前を聞くか、部署名を確認する必要があります。
たとえすぐ隣の人に取り次ぐ場合であっても、必ず保留にしてください。受話器を押さえたとしても、社内の声が相手に聞こえる場合があるからです。
もし、担当者になかなか繋がらないなど、相手を長時間待たせてしまうおそれがある場合、
「お待たせして大変申し訳ございません。◇◇が席を外しているため、もう少しお待ちいただけますでしょうか」
など、現状を伝えるようにしてください。
6.担当者が不在の場合
担当者が不在の場合、まずはお詫びと不在の理由を伝えた上で、相手の意向を確認しましょう。
・折り返す場合
(例)「申し訳ございません。◇◇は外出中で、〇時頃に帰社の予定です。折り返しお電話を差し上げるよう申し伝えましょうか?」
相手から折り返してほしい、と言われた場合、相手の連絡先を確認します。このときも、必ずメモを取り、復唱することを忘れないようにしましょう。
・用件を聞く場合
(例)「申し訳ございません。◇◇は外出中で、〇時頃に帰社の予定です。差し支えなければ、ご用件をお伺いして◇◇に申し伝えます。いかがでしょうか?」
・相手から折り返しは不要と言われた場合
(例)「かしこまりました。□□様からお電話があったことを、◇◇に伝えておきます」
なお、相手から担当者の連絡先を聞かれる場合もあります。基本的には、個人情報を社外に伝える行為は認められないので、安易に教えないようにしてください。ただ、会社によってルールは異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
7.電話を切る
用件が終われば、電話を切ります。相手が切ったことを確認してから、そっと受話器を置きましょう。もし、相手がなかなか切らない場合「お電話ありがとうございました。失礼いたします」と言って、相手から電話を切ってもらうように促すと良いでしょう。
8.担当者にメモを残す
電話が終わったら、忘れないうちにメモを残しましょう。以下の内容をメモ用紙に書いて担当者のデスクに置いておくか、チャットなど社内の連絡ツールで伝えるようにしてください。
・相手の会社名・氏名
・電話を受けた日時
・用件
・折り返しが必要かどうか
・電話を受けた担当者の名前(あなた自身の名前)
上手な電話対応の特徴とは
上手な電話対応ができていると、その会社自体の評価が上がります。「気持ちのいい対応だな」「きちんと教育された会社だな」と思ってもらえるのです。では、上手な電話対応の特徴とは、どのようなものでしょうか。
■落ち着いた声と話し方
電話は「声」のコミュニケーションツールです。姿が見えない分、声と話し方で印象が左右されてしまうのです。
暗くて聞き取りづらい声も問題ですが、明るすぎる声も聞いていて疲れるもの。特にクレームや緊急事態の場合、むやみやたらと明るい声が、逆に腹立たしく感じるという意見もあるのです。
また、早口で話してしまうと聞き取れず、相手にストレスを与えることもあります。落ち着いた声のトーンとペースを心がけるようにしましょう。
■相手に寄り添って対応する
電話をかけてきた相手の中には「困っている」「何とかしてほしい」という気持ちの方もいらっしゃるかもしれません。そんな相手の気持ちを汲み取り、寄り添いながら話を聞くことで、相手に好印象を残すことができるでしょう。
■適切な言葉遣いができている
どれだけ上手な話し方ができていても、言葉遣いで損をすることもあります。間違った敬語では相手に不信感を与えますし、専門用語ばかり使われると理解しづらく、ストレスになる可能性があります。
特に言葉遣いは、一朝一夕で会得できるものではありません。普段から敬語やクッション言葉(※何かを依頼したり、断ったり、尋ねたりするとき、本題の前に添えて使う言葉のこと)について学んでおき、バリエーションを増やしておきましょう。
印象がよくなる電話対応の話し方
「上手な電話対応だな」と思ってもらうためには、話し方のコツがあります。すぐに使えそうなものをご紹介しますので、実践してみてください。
■声のトーンをワントーン上げる
低すぎる声は暗い印象を与えるだけでなく、聞き取りづらくなる可能性があります。このため、声のトーンを普段よりワントーン高くするようにしましょう。
あまりに高くしすぎると、逆に耳障りになることがあります。「ワントーン上げる」というのがわかりづらい場合は「ドレミファソ~」と言ったときの「ソ」のトーンで話すことを意識してみてください。
■普段よりゆっくり話す
聞き間違いを防ぐためにも、早口にならないようゆっくり話すことが大切です。テレビやラジオのアナウンサーが話すくらいのスピードがちょうど良いでしょう。なお、アナウンサーが話すスピードは1分間に300文字といわれています。参考にしてみてください。
■口を大きく開けて話す
よく聞き返されてしまうと悩んでいる人の多くは、口がしっかりと開いていません。口をいつもより大きく開くだけでも、ハキハキとしたわかりやすい話し方になります。時間をかけずに出来ることなので、ぜひチャレンジしてみましょう。
まとめ
今回は電話対応のコツについてお伝えしました。電話対応は会社の印象を決定づける「顔」ともいえる役割です。よりクオリティの高い電話対応を求める方は、KEE’Sの「電話応対研修」がオススメです。講師は全員アナウンサー。アナウンサーならではの好印象をもたれる話し方や敬語などの言葉遣い、テクニックなどをレクチャーします。御社の悩みや課題に合わせてカスタマイズも可能ですので、是非一度お問い合わせください。
KEE’Sの企業研修
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