コミュニケーション研修を実施する目的は?失敗例や目的達成するポイントを解説
多くの企業が導入している「コミュニケーション研修」。何のために実施しているのか、その目的は明確になっているでしょうか?目的が曖昧なまま実施しても、期待するような成果は得られません。そこで今回は、コミュニケーション研修を実施する目的について、失敗例や成功するためのポイントを交えながらお伝えします。
コミュニケーション研修の目的設定の重要性

コミュニケーション研修とは、コミュニケーションの心構えや、社内外のやり取りで使える実践的なコミュニケーションスキルを身につける研修のこと。具体的には「聴く力」「伝える力」「質問力」「プレゼンテーション力」などが挙げられます。
コミュニケーションはビジネスパーソンとして必須のスキルのため、導入する企業は多いですが「思ったような成果が出なかった」「身についた実感がない」という声もよく聞かれます。
その原因として挙げられるのが、研修の目的が明確になっていないこと。コミュニケーション研修の対象となるスキルは非常に幅広く、目的を明確に設定しないと「なんとなく」「漠然とした」研修になってしまいます。また、必要なスキルや課題は人によって異なるため、満足度にばらつきが出ることもあるでしょう。
コミュニケーション研修を実施する目的の例

では、どのような目的をもってコミュニケーション研修を実施すべきなのでしょうか?代表的な例をいくつかご紹介しましょう。
●新人教育のため
学生と社会人では、必要とされるコミュニケーション能力に大きな違いがあります。このため、多くの企業では、新人教育としてコミュニケーション研修を導入しています。報連相(報告・連絡・相談)や、基本的なビジネスマナーも、コミュニケーション研修に含まれるでしょう。
●管理職・リーダー育成のため
管理職やリーダーには、部下との適切なコミュニケーションが求められます。特に管理職の場合、1on1などの面談の機会も増えます。コミュニケーションスキルの中でも「傾聴力」や「コーチング力」が必要となるでしょう。また、会議やミーティングで進行役を務めることもあるため、「ファシリテーション力」も身につけておくと良さそうです。
●人材の定着・離職率改善のため
会社を辞めたいと思う理由の多くが「人間関係」です。人間関係のトラブルは、コミュニケーション不足に起因することが多いといわれています。社員のコミュニケーションスキルを上げることで、人間関係における不満がなくなれば、優秀な人材の定着や離職率の改善に繋がるでしょう。
●顧客との信頼関係の構築のため
コミュニケーションスキルが身につくことによって、印象力が上がります。つまり、顧客から「あの人にまた会いたい」「いっしょに仕事をしたい」と思ってもらえる可能性が高まるのです。また、プレゼンテーション力や提案力が身につけば、商談の成功にも繋がります。
●アナウンサー講師など「話すことのプロ」によるスキル底上げのため
リモートワークが進んだとはいえ、企業や組織で働く以上、誰かと話す機会は多いもの。特に、役職が上がれば上がるほど、人前で話すことは避けられません。アナウンサーなど話し方のプロから指導を受けることで「他の人とは違う」という印象を残すことができるでしょう。
コミュニケーション研修の目的を達成できないよくあるケース

目的を設定すればコミュニケーション研修は成功するかというと、残念ながらそうとも限りません。では、目的を設定したのに達成できないケースとは、どのようなものがあるのでしょうか。
●研修を実施したのに、実践の場で根付いていない
研修を実施したものの、せっかく教わったスキルを実際の現場で生かすことができていない、というケースはよくあります。講義を聞いただけで満足してしまったり、現場での生かし方がわからなかったりすることが理由です。
●社員の参加モチベーションが低い
業務時間に研修を行う場合「忙しいのに研修なんて……」とモチベーションが低いまま受講する社員も多く見られます。研修を実施する目的や意義が社員ひとりひとりに伝わらないと、モチベーションはなかなか上がりません。
●研修内容が現場課題に合っていない
たとえば、電話を使うことがない部署なのに電話対応を学んだり、人前で話す機会がない社員にプレゼンテーションを実施したり・・・これは極端な例ではありますが、研修内容と現場の課題が合っていないという声はよく聞かれます。人事担当者や研修会社が内容を独断で決めてしまい、現場の声を拾っていないことが原因です。
●受講者の知識やスキルのバラつきが大きい
特にコミュニケーションスキルの場合、受講者の性格やこれまでの経験によって、知識やスキルが大きく異なります。受講者ひとりひとりに合わせた研修を行わないと、不満が出ることは避けられないでしょう。
コミュニケーション研修の目的を確実に達成するポイントとは?

せっかくコミュニケーション研修を実施するなら、事前に決めた目的を確実に達成したいですよね。そのために心がけたいポイントをご紹介します。
●対象者を限定する
対象者を広げれば広げるほど、知識やレベルの差も広がります。当然のことですが、新入社員と管理職では知識もレベルも大きく異なりますよね。階層や職種など、対象者を分けた研修を実施するようにしましょう。
●研修目的を受講者に共有する
受講者は、業務で忙しい中研修に参加します。研修の目的や必要性、意義などは必ず冒頭で共有するようにしましょう。受講者の主体性やモチベーションが上がれば、研修の成果も格段に上がるはずです。
●研修後の効果測定を行う
研修を実施しただけで満足していませんか?知識やスキルをきちんと身につけたかどうか、効果測定を行うと良いでしょう。事前に効果測定があることを伝えておけば、研修中の集中力も高まり、効率的にスキルを身につけることが期待できます。
●学んだ内容を現場で発表する機会を作る
コミュニケーション研修に限らず、企業が実施する研修の目的は「現場で生かすこと」です。現場の中で、学んだ内容を発表できる機会を作るとよいでしょう。一緒に受けた受講者がいれば「学んだスキルを生かすことができていたね」「こうすると、より良くなるんじゃない?」などと、お互いフィードバックしあうこともできます。
●事後にeラーニングの自己学習で知識・スキルを定着させる
研修後に振り返りやフォローの機会を設けることは大切です。しかし、予算面やスケジュールの面で、何度も集まることは難しい場合もあります。そんなときは、eラーニングでの自己学習がおすすめです。eラーニングなら、受講者の好きな時間や場所で自己学習を進めることができるでしょう。
●外部の研修会社に委託し、目的達成のために研修プログラムを組んでくれるところを選ぶ
自社で内製化された研修では思うような成果が出ない場合、外部の研修会社に委託することも選択肢のひとつです。その場合、貴社の目的を達成するための研修プログラムを、相談しながら組んでくれるところがおすすめです。研修会社が提供しているプログラムが、必ずしも貴社の目的に合うとは限らないため、要望に合わせてカスタマイズしてくれるところを選びましょう。
まとめ
今回は、コミュニケーション研修を実施する目的について、失敗例や成功のコツも合わせてお伝えしました。
コミュニケーション研修を外部の研修会社に委託したいと考えているなら、貴社の目的に合わせたプログラムを提案できるKEE’Sをおすすめします。貴社が達成したい目的を丁寧にヒアリングし、コミュニケーションのプロであるアナウンサー講師が登壇。受講者ひとりひとりの課題やレベルに合わせた適切なフィードバックも好評で、これまで800社以上に研修やセミナーを導入いただいています。まずはお気軽にご相談ください。
KEE’Sの企業研修
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