聞き手を引き込む!プレゼン、スピーチ構成の鉄則
ビジネスのプレゼンやスピーチをする前には、きっと当日読む文章構成を事前に作成することでしょう。その構成においてどんなことを意識していますか? 「5分間のスピーチを任されたけど、そんなに長く話すことがない」・「3分もお客様を飽きさせない自信がない」などというお話をよく聞きます。しかし、聞き手を引き込むためには、文章の流れや骨組み、文字量と共に大切なのが「内容のバランス」であり、時間はそれほど大きな問題ではありません。今回は、プレゼンやスピーチを構成するときの鉄則をご紹介します。
プレゼン・スピーチ構成の鉄則1:「経験談」と「一般論」をバランスよく
まず、プレゼンやスピーチの内容が活きるためには、以下の2つの要素がバランスよく入っていることが条件となります。
・経験談
話し手のパーソナリティが伝わるエピソード、自分の過去の体験や思ったことなど。
・一般論
聞き手にとって有益な知識、タメになる一般的な情報など。
どちらか片方だけで構成されたスピーチは、聞き手の満足度が低くなってしまいます。
たとえば、「最近、私の身近でこんなことがあって……」といった経験談だけで終わってしまうようでは、単なる雑談にしかなりません。反対に「最近テレビでこんなニュースをやっていましたが……」といった一般論だけで構成された話は、オリジナリティに欠ける上、どこか理屈っぽい印象を聞き手に与えてしまいます。
だからこそ、経験談と一般論の両方が入っていることで、よりスピーチに厚みを持たせ、聞き手を引き込むことができるのです。
プレゼン・スピーチ構成の鉄則2:「経験談→一般論」の順番で
そして、プレゼン・スピーチを構成する上での理想的な流れとして望ましいのは「経験談→一般論」です。
まずは、誰にとっても身近な経験談からスタートして、その後、数字などのデータや本や新聞などから得た知識を使った一般論に発展させて、聞き手を納得させていきましょう。これによってスピーチに厚みが出て、聞き手に「タメになったなぁ」と思わせることができます。
例えば「経験談」を自分の考えやお客様の声などの実体験、「一般論」をデータ、統計などにするとよいでしょう。違う視点から見た複数の「理由」をあげることで、結論に説得力が生まれ、相手を納得させやすくなります。
【実際のスピーチ例】
私の好きな言葉は「ニイハオ」です。その理由は2つあります。私の妻は中国人で、彼女が朝・昼・晩、メールをくれるのですが、その書き出しがいつも「ニイハオ」なのです。なぜ、いつも「ニイハオ」なのだろうと思っていたのですが、中国語では朝も昼も夜も「ニイハオ」と挨拶をするのです。ちなみに「ニイハオ」は「あなた」「好き」と書きます。それも私が「ニイハオ」が好きな理由です。
●経験談
①好きな言葉はニイハオ
②妻は中国人
③朝・昼・晩、メールをくれる妻
④挨拶はいつでもニイハオ
●一般論
⑤ニイハオの意味
⑥中国では朝でも夜でも挨拶はニイハオ
⑦ニイハオは漢字で「あなた、好き」
この2つの基本鉄則を常に意識すれば、短い1分~2分程度のスピーチも、10分以上の長いプレゼンも、聞き手を十分に満足させることができるようになります。
KEE’Sの企業研修
関連コラム
- オンライン商談でのアイスブレイク~対面との違いや活用術を紹介~
- オンライン商談での話し方の鉄則とは?~発声、発音から間の取り方まで~
- 【オンライン商談のマナー】外せない4つのポイントとは?
- オンライン商談で好印象を与える自己紹介のポイントは?
- オンライン商談でよくあるコミュニケーションの課題3点とその解決方法
- 印象に残る新入社員へのあいさつの3つのポイント
- オンライン商談の成約率を高める3つのテクニックとは?
- 成功につながるオンライン商談の流れ・ポイントとは?
- 受注率に差が出るオンライン商談のコツ
- 誤解を防ぐ話し方はオンラインの鉄則
- 間をとることで大事な言葉を印象づけ、聞き手の理解も助けることができる
- オンライン会議での誤解や認識のズレを防ぐのに役立つ!ロジカルなヒアリングとは?
- 聞き手を飽きさせない表現テクニックを身につけよう
- オンラインではテンション3倍を心がける
- 微笑みレベルでは無表情に近い!?オンラインの落とし穴
- オンライン会議ではファシリテーションスキルが求められる
- オンラインプレゼンでは視覚的要素と聴覚的要素の相乗効果を狙う
- オンラインでも聞き間違いされない発音の方法とは
- オンラインで説得力を出す目線の配り方とは
- Web会議でよくある気まずいシーンを打開する会話術